文団協 函館市文化団体協議会
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2006年03月09日

はこだて陶芸”土”の会

代表 熊坂 実

  登り窯(がびの窯)奮闘記
                        

 窯の上に少し変色した酒、米、塩が並んでいる。六日前に火入れして今が最終段階の状態だ。三室ある登り窯の上部の二室の横穴より、合図と共に細薪(赤松)を投げ入れる。窯の天井の色見穴より、20センチ程の赤白色の焔が連続立ち上がる。煙突全体がオレンジ色になり、先からは原爆のような赤い焔と煙が勢いよく吹き上がる。デジタル温度計は1300度近くを保っている。
 もう一息だ。
 五人組の一団の懸命な作業も終わりに近づく。焚き口の”オキ”はそのままにして、焚き口いっぱいに薪を詰め込む。横穴にも出来る限りの細薪を投げ入れる。『よし、これで完了だ』窯を閉じる準備は出来ている。焚き口と横穴にレンガをはめ込み、隙間にモルタルを塗り込む、煙道をふさぎ、色見穴等に栓を差し込む。これで、一連の窯焼きの終了です。
 それぞれに握手を交わし、汗で汚れた顔に笑みが出る。会員苦心の作品を一杯に詰め込んだ窯が焼き上がった。後は、炎の神様の世界だ。ただ祈るだけ。
 この会が出来て今年で40年になる。亀田町の佛晃寺境内に灯油窯と十人程が、ロクロや、絵付けが出来る作業場がある。2002年に蛾眉野町の渡辺さんの土地を使わせてもらい、窯メーカーの陶和さんが設計して造ってくれた登り窯がある。この窯で、今回(2005年9月)5回目の本焼きです。薪の準備、窯道具の整備などがあり、時間をつくり蛾眉野通いです。
 作品の窯詰めも、全員で工夫して焔の通り道を考えながら一日がかりで行います。翌々日より焚き口の下より「ぽやぽや」と細薪を燃やし温度を上げないように窯全体を温める。これを3日間続けて、あとは上の焚き口より大きめの薪でゆっくり温度を上げていく。400度くらいまでは最大の注意が必要です。叉、1100度くらいの関門がある。ここはあせらず、窯をなだめながら、時間をかけて乗り越える。全員の力を合わせ一つの事を成し遂げた達成感は何事にもかえがたい。
 窯焼きはお祭りです。
 窯出しが楽しみだ。

投稿者 takeuchi : 2006年03月09日 16:23

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